平成29年度第1回講演会を、定期総会終了後に開催しました。
日時:平成29年6月20日(火)15:15~17:00
場所:北海道大学 工学部 オープンホール
次第:
講演1:「自動運転開発をめぐる国内外の動向と北海道の可能性」
日本政策投資銀行 北海道支店 次長 西山 健介 氏
講演2:「GNSSを活用した自動走行技術の方向性~農業と除雪を例に」
北海道大学大学院農学研究院 教授 野口 伸 氏
講演概要:
「自動運転開発をめぐる国内外の動向と北海道の可能性」
1.自動運転開発をめぐる国内外の動向
・日本政府による自動運転開発ロードマップ
・自動運転レベルの定義
・市場化・サービス実現期待時期
・各企業の動向(Google、ZMP、CESにおける展示、NVIDIA、Valeo)
2.自動運転で変わるモノの一例
・自動車業界の構造変化
・自動車保険
・自動車免許
3.北海道の可能性
・開発拠点としての可能性
・社会課題解決への可能性
・道庁の取り組み
(ワンストップ窓口、公道モデルコース整備、
大規模実証試験場の誘致の検討、社会実証事業の誘致の推進等)
・海外の先行事例(米国ミシガン州デトロイト地域)
・日本自動車研究所「自動走行用の共用テストコース」概要
4.今後、北海道がとるべき戦略
・ワンストップ窓口の取組推進(+αの付加価値の提供)
・モデルコース整備(国との連携、業界ニーズ把握、多様なモデルコース品揃え)
・社会実証事業の誘致の推進(自動運転と地方創生)
・社会受容性の醸成
「自動運転開発をめぐる国内外の動向と北海道の可能性」
1.北海道⼤学ビークルロボティクス研究室
・スマート農業を実現するプラットフォームとしてのVehicleの研究
・ICTによる農業の省⼒化
2.⽇本農業の現状と課題
・⽇本の農家の平均年齢は66.5歳
・農業におけるスマート化の必要性
(労働⼒不⾜が深刻な⽇本農業を”儲かる”産業へ)
3.ロボット普及に向けたロードマップ
・農作業のロボット化
・2020年までに遠隔監視による無⼈作業システムの社会実装
・現在は「農業運転支援システム(オートステアリング)」まで実現
・2018年には農機に自動走行システムを搭載
・有⼈ー無⼈協調作業システム→ヒトの監視による安全性確保
・無人作業システムはGNSSとGISにより技術的に可能
・レーザーセンサによる障害物の検出と衝突回避
・準天頂衛星システムの利⽤
・ロボット農機の中⼭間地域への普及(トラクタのシンプル化による低価格化)
4.準天頂衛星を活⽤した⾼速道路の除雪等道路メンテナンスにおける運転⽀援
・雪氷対策作業の課題(熟練オペ不足、吹雪時自車位置把握)
・課題解決に向けた運転支援技術の開発(準天頂衛星を活用)
・運転支援技術の開発状況
GPS系測位機器の選定、高精度地図の作成、
運転支援ガイダンスシステムの開発